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自由は、幸福の条件

今日、親野智可等(おやのちから)先生の子育てメルマガ『親力で決まる子供の将来」に以下のような記述がありました。

神戸大学の西村和雄特命教授と同志社大学の八木匡教授の研究では、「人間の幸福感に強い影響を与えるのは、所得や学歴ではなく、『自己決定』の度合いだ」ということが明らかになりました。その研究によると、学歴によってもたらされる幸福感は非常に小さいことがわかりました。たしかに、世帯年収額の要素もけっこう大きいのですが、一番大きいのは自己決定の度合いだということです。

この研究で自己決定の度合いを数値化するにあたっては、「中学から高校への進学」「高校から大学への進学」「初めての就職」について、自分の意思で進学する大学や就職する企業を決めたか否かを尋ねたそうです。要するに、自分の進路や生き方を自分で決めてきた人たちは幸せを感じているのです。

これ、「ホントにそうだ」と思いました。私は、高校に行くときも、大学に行くときも、ソ連に留学するときも、結婚するときも、全部自分で決めました。そのことで、両親には非常に感謝しています。

一方、生きている中で、「親が決めた人生を歩まされている人たち」にも会いました。ある人のお父さんは、「ハーバードに入らないやつは、人間ではない」と常々いっていたそうです(そのお父さんは、ハーバードを出ていないので、人間ではない)。その人は、モスクワの超一流大学を出たものの、ハーバードには入れませんでした。それで非常に不幸で、自殺未遂を繰り返していました。

また、ある人は、父親が医者なので、「おまえも医者になれ!」といわれて育ちました。しかし彼は、医者になりたくなかったのです。そして不器用でもありました。結局、何年も浪人した後、医者になりました。ですが、「自分で決めた人生」ではないので、幸せではないそうです。

自由が繁栄をもたらす

不自由な国でも成長することはあります。スターリン時代のソ連、1980年からの中国も大発展しました。しかし、それは「ワンマン社長の下で急成長した企業」と一緒ですね。長続きはしません。

自由な国でも「国家ライフサイクル」はあります。ライフサイクルで成長期なら、不自由でも成長する。しかし、成熟期になったら、国があ~だこ~だいわずに、「法律だけ守って後は好きにしてくれ!」という方がいいのでしょう。

アメリカは、成熟期に入ってからも、80年代のレーガノミクス90年代のIT革命で大発展しました。08年からの「100年に一度の大不況」時には、200兆円の財政赤字を出しながら、ケインズ的手法で乗り切った(つまり、自由も全能ではない。不況時はケインズも有効)。

そして2010年からプラス成長に入り、今にいたるまで9年間成長をつづけています。世界に変革を起こしているという「GAFA」(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)も全部アメリカの企業ですね。

自由には確かに副作用がともないます。自由にさせたら、勝ち組、負け組の格差がドンドンひろがっていく。現在では、「世界の超富豪8人の資産と、貧しい36億人の資産が同じ」という現実。これは、大問題でしょう。

それでも、国を発展させようと思えば、「自由を主 平等を従」で行く必要があるでしょう。自由にさせてドンドン金を稼いでもらわないと、貧しい人を救済する原資もなくなってしまいます。このこと(自由>平等)、故渡部昇一先生が、常々おっしゃっていました。

ちなみに『戦後七十年の真実』、面白いです。日本を代表する知性の考えを、たった700円で知ることができます。是非ご一読ください。






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